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広島の学生の日々は終わりました。今は高齢者の方々と関わる仕事をしています。それにしても、日々のツレヅレであることは、間違いありません。 
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お盆が過ぎると、過ごしやすくなりますね。風が気持ちよく身体に染み込みます。

さて、先には、『若きウェルテルの悩み』についての私の苦悩がぐちぐち集中豪雨のようにかかれています。

『若きウェルテルの悩み』に感銘をうけた、素晴らしい作品だと思った、一人の人に入れ込んでその人が手に入らないなら自殺することがあるかもしれない…という方には、シャツがべっとりと肌にはりつく不快感を与えてしまう可能性大です。ごめんなさい(汗)

また、これからこの本を読むかもという方、時間のない方も、激しいネタバレや先入観をうえつけそうな長雨となる見込みですので、イライラさせてしまうでしょう。

上記にあてはまらない方、またあてはまる方でも、全く気にしないぜ!!雨がっぱに防水スプレーほどこしたし!という方は、進んでくださると大変嬉しく思います。


先日、『若きウェルテルの悩み』を読みました。

ゲーテ、好きです。深き洞察と激しい情熱が、ひとところに凝縮している、その作品、その存在。
そう。大好きなのです。決して嘘ではありません。本当に。

しかしながら…今回読みました『若きウェルテルの悩み』(当時多大な影響を若者たちに与え、自殺者数を増加させたゲーテの処女作。しかも彼の恋愛体験と友の自殺をもとにかかれた。)、だめでした。私。

まだウェルテルが自然の息吹に包まれていたあの時までは、私も彼の脳内で充分羽根を伸ばしていたのです。

しかし物語が進行するにつれ、胸に疑念や嫌悪が侵攻しまして…そんな気持ちにきつく蓋をして、なんとか最後まで読みましたが…。

そのうえ、所々で、自分の感受性を、すみからすみまで疑ってもみたのです!どこか、私には欠陥があるのだ!と自らを落としてでもこの世界に溶け込もうともしました。
でも…、結局だめでした。

どうしても、愛する彼女の幸せ(確かに彼女はウェルテルをよき理解者として必要としており無自覚にも恋愛感情があったのかもしれませんが、夫を充分に愛し、夫との幸せを最善と考えていたわけで…)を見守ることができず、ただただ思いを募らせ手に入らないならと…彼女に自殺という方法で究極の悲しみを与えるウェルテルという人の愛が、到底理解できなかったのです。本当に愛しているのなら相手の幸せを一番に考えるはず…。いやそこまで聖人ではなくていいけれど、とにかく自殺はひどいだろう!と。自己陶酔ゆえに愛する人を傷つけてどうする!と。
ここで、彼女がウェルテルだけを自覚して愛していたのなら、かけおちでも心中でもばんばんやってくれぃなのですが…。
ウェルテルが、夫人への想いを堪え忍び、彼女に陰からそっと永久の愛を捧げる…とかなったら感涙ものなのですが…

私も、苦しい恋を一つでも体験したらかわるのでしょうか…価値観が違ってくることから感じる違和感なのでしょうか…?若さから脱皮したい私の足掻きでしょうか…それとも私が女だからでしょうか?
理解に苦しんだ、それだけのことではあるのです。人の恋愛観をとやかくいうつもりもまたないのですが、ゲーテが大好きなぶん、色の濃いこの作品に戸惑いました。

ただ、やはり、ちりばめられた比喩やユーモア、人間を追求する姿勢は、さえ渡っておりました。ゲーテに乾杯です(笑)
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無題
そうだね!
みおりさんに共感です。
いろんな解釈があるとは思うけれど・・・
あの先生を見習っていただきたい 笑

新潮社文庫の100選になっているので
ゲーテ買ってみようかな。
名言集。
エコバックが欲しいんです 笑
SK 2008/08/28 00:48 編集
無題
同感してもらって、嬉しいよ~♪なかなか感情的なことだったから…書くか少し考えて(汗)

ゲーテ。一文、一文に程よい重量感があって、よいですよぃ♪お勧めです。
エコバック確かに可愛いね!
みおり 2008/08/28 10:15 編集
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プロフィール
HN:
miori
性別:
女性
自己紹介:
心底好きなものに通底しているのは、
繊細な生活描写や、くるくる目まぐるしく移り行く女の子たちの気分。苦悩に虚脱感を抱えつつそれでも心の繋がりを諦められない人間の生き様、そして触れ合うことの温かさと切なさ、等々です。

太宰治の苦悩を包むユーモアに溢れた短編、江國香織さんの空虚と切なさ纏った文章、梨木香歩さんの丁寧な生活描写は何度読み耽っても足りないくらい、吸収していたいもの。「ともだちは海のにおい」は忘れ難い居場所をくれた本でいつかクジラの口の中で本を読むこと、志しています。(本人はいたって真剣です。)
潔く柔く、3月のライオン、セーラームーン(多大な影響)、幽☆遊☆白書。従兄弟の家に平積みされていた桂正和さんの漫画(確かウィングマンと、電影少女)描かれた女の子の可愛さに、卒倒しかけました。漫画は何でも始終ウェルカム。
ジェイン・オースティンの読書会、ショーシャンクの空に、ヴァージン・スーサイズ。
ジブリの生活描写が堪らないです。目玉焼きのせた食パンの食べ方、キキが新しい生活を始める様、お弁当に桜でんぶ…ひとつひとつ身悶え。
最近ぽちぽち踏み入ったのはアニメの扉。
最近は、キルラキルに痺れ、凪のあすからに心奪われています。
椎名林檎、SPEED、BUMP OF CHIKEN思い入れ強く、強く好きです。
ゲームはRPG。FF8、逆転裁判3、幻想水滸伝2、テイルズはアビスとヴェスペリア、MOTHER2に変わらぬ愛。

どう考えても楽しいのは私だけな文が続きましたが(まずこのブログを観る人はいるのだろうか、そして誰がこの長いプロフィール欄に目を留め最後まで読むだろうかと)、いつか誰かが、わかる、良いよね!と、心の中で唱えてくれることを願って。

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